■本書の特徴
美濃囲い、穴熊、矢倉──これらの囲いをくずすとき、実戦ではどのように手筋を使ったらいいのでしょう。まずは基本手筋を確認し、そのうえで実戦の手順を問題形式で追っていきます。「囲いをくずす手筋があります」という基本問題はもちろん、「いつ手筋を使いますか?」「このと金攻めは間に合いますか?」といった高度な問題まで、幅広く考えていきます。
実戦で「堅さ」を前にしたとき、それをくずすことを間に合わせる。本書は、そのための終盤練習帳です。
■著者からひとこと
囲いくずしの手筋や寄せの基本はひと通り勉強した。でも実戦ではなかなかうまく使いこなせない──そう感じている方はいませんか。そんな悩みを抱えた将棋ファンの方に本書を贈ります。あなたの考えと私の寄せを比べて下さい。終盤のコツがだんだん見えてくると思います。──羽生善治
■目次
第1章 美濃くずしと実戦(全12例)
基本手筋の確認 基本的な例 美濃くずし タテへの応用 攻め駒は十分 詰めろを読む 返し技を読む 駒の働きに差をつける より激しく、より周到に 明快な寄せ 攻防の間合い しのぎと入玉の阻止
第2章 穴熊くずしと実戦(全9例)
基本手筋の確認 最初の練習 穴熊くずしの基本 と金のスピード 危険な攻防手 手勝ちを読みきる 斜めの構図 ラインの寄せ 逃がさない攻め 手がかりがない場合
第3章 矢倉くずしと実戦(全12例)
基本手筋の確認 急所の形 拠点を生かす 端攻めの基本 攻めるべき駒 基本の筋と攻防のバランス 玉頭攻めの基本 矢倉の攻め方 応用問題 駒を前に 攻防の考え方 攻めは流れに乗って